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■ 蜜入り |
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葉で作られた養分は、「でんぷん」と「ソルビトール」の形でりんごに移動します。
「ソルビトール」は、果糖に変化して液胞に蓄えられます。
普通細胞間の隙間は、空気なのですが、浸透圧で、細胞壁が破れ、「ソルビトール」混じりの水がたまることがあります。これが「蜜入り」と呼ばれる状態です。
【リスト表】
・果 糖・・・・・・1.5
・ショ糖・・・・・・1.0
・ブドウ糖・・・・・0.8
・
ソルビトール・・0.2 (各糖の後の数字は糖度である。)
見てのとおり、「蜜入り」は、りんごの甘さには関係ないことがわかります。ただ、熟度がすすむとこの状態になるので、完熟しているかどうかの目安にはなります。普通、この「蜜」は冷蔵庫に保管しているうちに消えていきます。(りんごも生きて呼吸しているので)しかし消えなかった場合は、「蜜入り」部分が褐変する(細胞壁が壊れている為)、あるいは、本来空気の占めるところを、水で置き換えられているため、無気呼吸(アルコール発酵)が起こり、変質しやすい(腐りやすい)という欠点もあります。
一般に「サンふじ」や「北斗」は収穫時期が遅れると蜜が入ってしまう品種ですが、王林やジョナゴールドなど、いくら成らせておいても蜜の入らない品種もあります。
(最近、蜜の中に微量の「果糖」も含まれている事が発見され、どうやら、細胞壁だけではなく、液胞の膜も破れていると考えられております。)
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